この秋の新作・・・、
と言えば何やら新聞種のようですが、
ナニ、
この秋にどんなパンを焼こうかってことです、ボクのバヤイは(^^;
先日東京の事務所へ出た時、
「店長用の本が2冊入っていますけど」
と届けられたのが下の本。
ペラペラとめくってしまったからは買わないわけには行きません。
本屋さんが立ち読み、
いや座り読みしていたのではますます本は売れなくなりますもね。
ちゃんと社員割引で買った筈が、
いっかなお釣りがもどって来ないんです。
「お釣りは」と言ったら、
「はい、おやつ代に頂戴しておきました」だって。
左は『世界のパン図鑑 224』平凡社発行 大和田聡子 監修 1836円
右は『パン語辞典』誠文堂新光社発行 ぱんとたまねぎ/林 舞著 1296円
『世界のパン図鑑』の方は、
世界のパンを中近東、アフリカ、西欧・・・などの地域別に網羅したもの。
ちゃんとベーカーズパーセントながらレシピも付いています。
『パン語辞典』の方は、
サブタイトルに、
「パンにまつわることばをイラストと豆知識でおいしく読み解く」とあります。
こちらの本のユニークなところは、
「パン」にまつわれば「あて(肴)」「アンデルセン」「伊勢原」・・・と、
不思議な項目が多々あることです。
酒を旨くするのが「肴」であれば「酒の肴になるようなパン」というのもある、
アンデルセンはかの文豪のことではなく、
この場合はパン屋さんの名前。
「伊勢原」に至っては、
著者の好きなパンを焼くブノワトンの本社のあった所となってしまうワケ。
『パン語辞典』の方はおいおい楽しみながら読むとして、
ボクの関心は無論『世界のパン図鑑』です。
かつて大昔に、
旭屋書店から『パン』ポケットブックという小さな本が出ていましたが、
これは1999年4月初版ですから、
ボクがパンを焼き始めた頃に出た本で、
もうすでに絶版でしょう。
そこへ出て来た『世界のパン図鑑』ですから興味津々という次第です。
家へ戻ってページをめくって、
まずは中近東のパンを眺めましたよ、
夜中の0時半というのに目はどんどん冴えて行くって、
困ったお人です(^^;
中近東のパンというとたいていは平焼きパン。
それも無発酵パンが多いのですが、
発酵パンも無いわけではありません。
目に着いたのがレバノンのパンでマナキッシュManakish。
タイムとかマジョラムとかのハーブをアクセントにした発酵平焼きパンですが、
タイムはともかく、
マジョラムなんてハーブはめったに使うことがありませんからね、
同じシソ科のハーブということでオレガノをピンチヒッターに起用。
こんなレシピで焼いてみました。
午前1時過ぎですからね、
まさにパン異常者ですね(^^;
Manakish2枚分
強力粉(ハルユタカブレンド) 120g
薄力粉(ドルチェ) 80g
塩 1.6g
きび糖 10g
インスタントドライイースト 1g
オリーブオイル 15g
水 128g
いりごま 15g
タイム 生葉 1g
オレガノ 1.6g
えっ、塩が少ないって?
よくお気づきです。
0.8%ですもね。
これは記載されていたベーカーズ%と同じですが、
日本人の食塩摂取量が問題になっていますので、
少ないままにしてあります。
タイムはね、
庭の「ハーブ園」にぎっしりあるんです。
「ハーブ園」はわずかに2坪ほど。
そこへ雑多に種をばら撒いてあるだけの場所です。
これが結構役に立つんですよ。
ちなみに発酵時間は、
1次発酵朝まで4時間半、
最終発酵は45分です。
焼成前にもオリーブオイルをふりかけて、
200℃で15分焼きでした。
元々はオリーブオイルなど使っていたのかどうかは不明です。
およそレバノンのイメージからは遠い感じの、
とてもソフトな朝食向きのパンに焼けました。