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Channel: KANTO's パン焼き人は荒です(^^♪
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ドライ仕様のレシピを自家採取酵母レシピに書き換える

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前回は『世界のパン図鑑 224』をご紹介しましたが、
この本はパンの種類や名称、
そのパンの由来などを記した本でしょうから、
レシピはすべてインスタントドライ酵母または生酵母の仕様となっています。
今時こういう本もめずらしいくらいですが、
煩わしさを避けるにはやむを得ないかもしれませんね。
 
で、
ドライ酵母仕様のレシピから、
自家採取酵母のレシピに書き換えるということが必要になるんですよね。
 
「酵母の量は30%くらいとして、
ドライ仕様のレシピの水分を適当に少なく(多く)する」
 
なんてことはないと思いますが、
この辺りのことをしっかり書いてくれている本にであったことがありません。
 
そこでボクの方法を書いておきます。
 
①使用する自家採取酵母の粉と水分の構成比をいつもはっきりさせておく。
 
どなたかの「天然」酵母仕様のレシピを見て焼いてみようとするとき、
案外見忘れているのがこの点だと思います。
ひところボクは100-100酵母を中心に酵母を調整していましたが、
今は68%酵母か150%酵母を試しています。
100-100酵母は言い換えれば100%酵母ですね。
つまり粉100に対して酵母液や水がどれだけ加えられているかということ。
これがはっきりしなければ人様のレシピでパンを焼くことは出来ませんよね。
 
②使用する酵母の量=Xとして、
 Xのうち粉分=a
と、
 Xのうち酵母液などの水分=b
の分量を割り出す。
 
たとえばここに68%酵母があるとして、
それを100g使用する場合を考える。
 
68%酵母の構成は粉100に対して水分68ということだから、
全体100+68=168を仮に全体量(ベース)と考えれば、
a=100g×100÷168=59.52・・・g
b=100g×68÷168=40.47・・・g
 
③以上のaとbを元のドライイースト仕様のレシピから差し引く
 
具体例を書いておきます。
上の『世界のパン図鑑 224』のフーガス Fougasseのレシピは、
g単位で書き換えるとこんな風になっています。
 
強力粉 50g
薄力粉 50g
ドライイースト 2g→150%自家採取酵母30gに変更する
塩 2g
砂糖 3g
Oliveoil 3g
水 60g
*他にOliveの塩漬け12gを加えました。
 
ここでドライイーストを使わず、
「150%自家採取酵母30g」を使用するとしますと、
150%自家採取酵母の構成は、
粉100に対し酵母液と水の合計で150加えているのでベースは250です。
a=酵母の使用量30g×100÷250=12g
b=酵母の使用量30g×150÷250=18g
(当然ながら、a+b=12+18=30gです)
 
従って、
強力粉の量=50-12=38g
加水量=60-18=42g
となる筈です。
 
同様に68%酵母を30g使用する場合は、
100+68=168をベースとして、
a=30g×100÷168=17.86
b=30g×68÷168=12.14
強力粉の量=50-17.86≒32.1g
加水量=60-12.14≒47.9g
 
ただし、
酵母は酵母であり、
粉と水分に分けることが妥当かどうかは議論があるでしょうね(^_-)-☆
酵母自体のタンパク質は炭酸ガスと水分に分解されているわけですものね。
でもま、
目安程度にはなるだろうと思ってボクはこの方式でやっています。
発酵のプロセスを考えれば、
水分量はさらに微調整しないと生地がダレルことになると思います。
 
で、
焼けたフーガスはこれですが・・・。
 
イメージ 1
 
クープをもっと開かせなきゃね(^^;
これ、
自家採取酵母では初めて焼いたんですよ。
 
 
 
 

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