どこか山の奥の風景のようでしょう。
24日の午前6時頃のわが家から見える風景です。
もう雪の便りなどたくさんと言いたい?
あなたの気持ちはよくわかります。
でもね、
こんな雪の現実をスルーするわけにも行きませんでしょ。
付き合ってやってくださいな(^_-)-☆
くぬぎに積もった雪は、
お日様が照れば次々に溶けて落ちて来ます。
時々頭や肩に落ちて来て、
見上げると、
いたずら小僧のくぬぎがニカッと笑いかけます。
それにしても、
やっと通れるほどに雪かきした西坂もまた真っ白。
いつもの年なら、
約一名ほど橇の好きな者がおりまして、
瞬く間に雪かきも終わるのですが、
今年はそういうわけにもいきません。
多分、
二度と橇遊びは出来ないでしょう。
次は骨折くらいでは済みませんからね(^^;
でもね、
坂を下りればそれほどの積雪ではないようで、
車も問題なく通れる状況です。
そうすると、
日曜日は近隣の町々からお客さんが来てくれるかもしれません。
そう予想して、
少しだけパンも焼いていまして、
それに、
「しばらくお休みします」
とご挨拶もしなければなりません。
それで急きょ坂下で臨時販売をすることにしました。
11時の開店(^^)
待つこと15分。
「こんな雪解け道に車を走らせてパンを買いに来てくれるわきゃないか」
と苦笑いしていると、
来てくれましたよ・・・。
販売時間はたった5分!
2月の末まで、
予約分と新たなご注文だけを焼くパン屋さんにヘンシンです(^^;
つまり、
「売り切るパン屋」です。
もっと改革的なパン屋さんもいますよ。
(渡邉 格著 講談社刊 本体1600円)
という本が出ています。
著者の渡辺 格(いタル)氏は、
現在鳥取県の智頭町でパン屋を営業しておられます。
共同経営者とおぼしき奥さんはマリさん、
というわけで付けたお店の名前がタルマーリーというから面白いでしょ。
この本にはタルマーリーの開店にまつわる話、
酒種パンの出来るまでの苦労譚などが紹介されていますが、
実は大げさに言えばこれは「経済学」の本、
それも閉塞状況の今の経済の先を読んだ「マルクス経済学」実践のパン屋篇。
イタル氏のお爺さんが経済学者ということと繋がる話です。
かと言って経済学書などによくあるような難しい本ではありません。
「腐る経済」という変なタイトルですが、
要するに現在のお金・貨幣とか資本とかは腐ることがない経済であるのに対して、
タルマーリーのパンは放っておけば腐れる商品。
添加物とか防腐剤などを使って腐らないようにしたパンではないということです。
タルマーリーのすべての従業員と家族とが生活して行けることを前提とし、
売れる分しか作らないとすれば、
普通のパン屋さんのパンよりずっと高い値段になって当然というわけです。
確かにパンはケーキなどと比べても安過ぎですがね。
でもねぇ、
もうボクの歳ではそんな冒険も出来ないでしょ。
いやボクが一人ならそれもいいかなと思いますよ。
「売れなくてもいいなんて嘯いているパン屋」、
一体なんのためのパン屋だということになるでしょうが、
魅力ですね(^^;
今は「持ち出しにならないくらいのパン屋」というところですかね(^^;