「親指姫やいずこ!」
「何、言ってやがる」
「へへへ」
「カエルの面にショ○ベンって顔してるな、お前」
「いい顔しているでしょ、ね、ね、ね」
「さぁね」
「・・・そんじゃカエル」
「なんだ怒ったのか」
「勝手にカエル」
「カエルが啼くから明日は雨」
アスファルトの道に蹲っていたトンボ
死んでいるのかと思ったが
指で挟むとプルプルと震えた
目玉が緑ってことは
シオカラトンボのお嬢さんか
せっかく羽化したけど
ちょっと寒くて
温かくなるのを待っていたのかな
「お前、こんな所にいたら車に潰されてしまうぞ」
指を緩めたら
ぶいっと飛び立った
「かっこいいカレが見つかるといいな」
夏椿が咲いていた
夏椿が落ちていた
池の中
メダカたちがどうしたものかと相談を始めた
オカトラノオって花はアジサイと同じ頃に咲く
こんなちいさな花がびっしりついているから
いくらでも殖えるってことか
咲き始めの
このくらいが見頃かな
それにしても
この花もオサレだなぁ
「俺様が誰だか あんた知っているかい」
「片目のジャガー」
「プア」
「わからねぇな」
「じゃ 向日葵 と言ったらわかるか」
「はぁーん」
「おいおい ・・・俺様も落ちぶれたものだぜ」
と嘆いている男の自画像
「誰だ! 俺様の目の上に1円玉など乗せた奴は」
「こんな所へパン捨てて行ったの誰だ」
「ボクはパンじゃありません」
「えっ」
「ボク キノコだもね」
「へっ てっきりお尻パンかと思った」
「ふふ、かじってみたい?」
「やめとく」
「毒なんかないぜ」
「マタンゴの夢見そうだも」
「マタンゴだって 古いねぇ(^^;」
「言っとけ!」