以下の記事はパン焼き人などシュトーレンに関心のある方のために書いています
専門的な部分もありますのでご興味の無い方はお読みにならないでください
従ってコメントを入れていただくには及びません
なお
もう少し詳しい情報やレシピはメールarakant□yahoo.co.jp (□=@)を入れてくだされば提供する用意があります
シュトーレンの季節ですが
シュトーレンってドイツにはちゃんとした規格が決められており
それをクリアしないものはシュトーレンを商品名に出来ないことになっています
日本でもそんな動きがあるそうですが
私は規格化に賛成です
ドイツでのシュトーレンの要件は
①バターは生地重量比で30%以上含む
②フルーツなどの具材は同じく60%以上含む
などとなっているようです
例えば500gの重さのシュトーレン1本には150gのバターとなんと300gの具材が含まれていなければならないということです
そうすると粉はたったの50gですか?
実際それに近いことがおこなわれています
いろいろなタイプのシュトーレンがありますが
バター300gの入れ方の一つとして
アーモンドの粉末とグラニュー糖を練り込んだ「マジパン」というものがあります
これにバターを混ぜてクリーム状にする方法があります
このクリームと粉を混ぜて生地を作ります
ウチはこのタイプのシュトーレンを提供しています
フルーツの方は乾燥状態での重量比ですから
ラム酒とワインなどで漬けこんだフルーツは実際には15%ほど多くなります
こうした漬け込みフルーツはよく絞ってから生地に入れるわけですが
最初から捏ね機に入れたらどろどろのままになりそうです
そのため
まずマジパンとバター 卵 香料などを混ぜてクリーミーを作り
粉にクリーミーと漬け込みフルーツの10%くらいを混ぜて生地を作ります
生地が出来てから本格的にフルーツを混ぜ込むのですが
その有様は写真の通りです
慣れないうちはいくら混ぜても具材がぽろぽろと飛び出して混ざらず
これでしっかりまとまるのかと心配になります
手にはベタベタと生地がくっついて来ますしね・・・
それを乗り越えるのは手粉と振り粉をうまく扱うことです
ただしたくさん使用すればシュトーレンの味に影響するでしょうし
おっかなびっくりですがね
フルーツを混ぜ込んだ生地(第1層)
右半分の生地を裏返して重ね
押さえたり叩いたりして広げる
右側の生地を裏返して重ねる
と言葉で書けば簡単だけど・・・
80%程度混ぜ合わされば成功かな
はみ出したフルーツは指で生地に押し込むとか
両サイドは左を大山に右を小山に盛り上げる
左右の大きさは目分量で3:1くらいになるように
中央は「平地」にする
はみ出しのフルーツは出来るだけ抜き取って「平地」に入れておく
この形はキリストの生誕時のおくるみの形とか言われているが出典は不明
下の生地が少し前へ出ていること
上下の生地の間にはわずかに隙間があること
バターは全面にしっかり塗る
特に上下の生地の重なりの隙間には流し込むくらいにたっぷり塗る
重ねて二重折りする
底の左右は△に折りバターが漏れないようにする
生地の上に若干の空間を作り生地が上方向に伸びることが出来るようにする
バターの蒸し焼き状態じゃ(^^;
焼き上がったらすぐに溶かしバターを全面に塗り
熱いうちに粉砂糖を振りかける
粉砂糖は「溶けない」タイプのものがいいようだ
冷めたら粉砂糖のはげ落ちた部分を修復しながらラップフィルムをぴったりと巻く
ラッピングして完成 !!