三毳山
この「毛」が三本の字
温泉のマークみたいですが
普通は<むくげ、にこげ、けば、ぜい>
などと読むそうです
これを<かも>と読ませている
<かも>はかもじのことかなぁ?
この山
標高はわずか229mだそうですが
実は万葉集の東歌に詠まれています
万葉集14 東歌
之母都家野 美可母乃夜麻能
しもつけぬ みかものやまの
許奈良能須 麻具波思͡兒呂波
こならのす まくはしころは
多賀家可母多牟
たかけかもたむ
というのがそれです
濁点が省かれていますが
「まくはし」は「まぐはし」で「目・細し」
美しい・可愛らしいという意味だそうです
と言っても何のことやらですね
もう少し日本語らしくすると
下野の三毳の山の小楢のような可愛らしい娘はどんな家の笥を手にするのか
「笥」は<け>で食器のことのようです
家にしあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る
なんて大伴家持の歌もありましたね
「多賀家可母多牟」とは
つまり誰の嫁になるのかということですね
二山しか写っていませんが右にもうひと瘤があります(^^;
この三つの山を一つずつ顔に例えれば「三つ顔山」
そこから「三毳山」になったという説もあるようですが
実際はそんな生易しい命名ではないようです
ここには東山道のみかもの関というのがあったとされています
以前にここを訪れた時に行ってみましたが
およそ関などあったようには見えないただの坂でした
「みかも」は三加茂・三鴨のようです
この山の古い名はつい先年までは大田和山またはみかほ山だったということですが
古書に「足利より佐野へ入る道にあり」とあるところから
佐野市と栃木市岩舟町と栃木市藤岡町の境界にあたるこの山が
三毳山に比定されたということのようで
他に岩舟山が三毳山であるという説もあるようです
歴史的には三毳という地名は無く
近年になって
それらしい名の山として大田和山=みかほ山をそれとしたということかなぁ(^^;
さて本日のテーマはこの三毳山のカタクリです
前書きが長くなりましたが
どうせこういうのは読み飛ばしてくださるものと思っていますから(^^;
まさにかたくりの最盛期ですね
うちのカタクリは全部一度に咲いてもせいぜい300くらいですからねぇ(^^)
せめて1000個くらいとなるとあと何年かかるでしょう
ザゼンソウもちらり
ニリンソウはかなりの繁茂です
Ecoさまのご指摘によりイチリンソウ→ニリンソウに書き換えました
改竄ではなく書き換えです(^^;
麓の池の傍には桜が咲いていました
ソメイヨシノでしょうか
まだ早いと思った桜も見頃
夥しいほどのカタクリにも出会えて
ご機嫌さんで家路につきました とさ